
日本に滞在・在留する外国人は、必ず何らかの「在留資格」を持っていなければなりません。 在留資格は現在は29種類の在留資格があり、大きく「就労系(働ける)」「身分系(結婚や定住など)」「その他(留学・観光など)」に分かれます。
「自分はどの在留資格に当てはまるのか?」「自社で採用したい外国人はどの資格が必要か?」を分かりやすく整理しました。
1. 最もスタンダードな働くための資格「就労ビザ」
日本国内で企業に雇用されて働く場合、基本的には以下のいずれかの在留資格を取得する必要があります。原則として、学校での専攻やこれまでの実務経験と、日本で行う業務内容に関連性があることが求められます。
主な就労資格の一覧
| 在留資格の名称 | どのような人が取得するもの?(具体例) | 主な活動・職種 |
| 技術・人文知識・国際業務 (通称:技人国) | * 大学や専門学校を卒業した人 * 母国でITエンジニアや営業職だった人 | ITエンジニア、通訳・翻訳、デザイナー、海外営業、マーケティング、総務、会計など(デスクワークが中心)。 |
| 技能実習 | * 技能を学び母国へ技能移転することを目的とした外国人(将来の特定技能移行者を含む) ※技能実習制度は廃止され、2027年4月からは「育成就労 → 特定技能」という流れに一本化されます。 現在の技能実習生は経過措置で続行できますが、技能実習から育成就労へは移行できません。 技能実習を修了した方は、従来どおり試験に合格すれば特定技能へ移行できます。 | 農業、建設、食品製造、機械加工、介護など幅広い技能を段階的に習得 1号→2号→3号へ段階的に技能を習得 技能実習3号修了者は試験合格で特定技能に移行可能 |
| 特定技能 | * 即戦力となる現場の労働力 * 特定技能試験と日本語試験に合格した人 * 技能実習3号を修了した人 | 技能実習3号修了者は試験合格で移行可能 特定技能には「1号」と「2号」があり、 1号は19分野、2号は11分野で受け入れが認められています。介護、外食、宿泊、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設など、現場労働を含めた業務。 |
| 企業内転勤 | * 海外にある本社や支社から、日本の本店・支店に転勤してくる人 | 一定期間以上、海外の拠点で「技人国」に該当する業務を行っていた管理職や技術者。 |
| 経営・管理 | * 日本で新しく会社を設立して経営する人 * 既存の企業の役員(社長・取締役など)に就任する人 | 会社の経営、または管理業務(出資額やオフィスの確保など、一定の投資・事業規模が必要)。 |
| 高度専門職 | * 学歴、職歴、年収などの「ポイント」が一定基準(70点)を超える優秀な人材 | 研究者、技術者、経営者などで、永住許可の要件緩和など様々な優遇措置が受けられる。 |
⚠️ 注意ポイント(企業の担当者様へ)
「技人国(技術・人文知識・国際業務)」の資格では、工場でのライン作業や飲食店のホール・厨房、小売店のレジといった**「現場労働(単純労働とみなされる業務)」をメインに行うことはできません。**現場の即戦力として採用したい場合は「特定技能」などの検討が必要です。「特定技能には、より熟練した人材が長期的に働ける『特定技能2号』もあり、現在は建設・製造業など11分野で認められています。」
2. 活動に制限がない「身分・地位に基づく在留資格」
日本人と結婚した場合や、血縁関係、あるいは日本に長く住んでいる人が取得する資格です。
このグループの最大のメリットは、「就労制限が一切ない」という点です。日本人と同じように、どんな職種でも(パート・アルバイトを含め)時間制限なく働くことができます。
- 日本人の配偶者等
- 対象者: 日本人の夫・妻、または日本人の実子・特別養子。
- 永住者の配偶者等
- 対象者: 「永住者」の資格を持つ外国人の夫・妻、または日本で生まれたその子ども。
- 定住者
- 対象者: 日系人、日本人・永住者と離婚・死別した外国人、連れ子など(法務大臣が個別に指定)
- 永住者
- 対象者: 原則として5年以上日本に在留し、素行が善良で安定した生活基盤があることが求められます。審査を経て認められると在留期限が無期限になります。
3. 原則として働けない「その他の在留資格」
勉強や観光、あるいは特殊な事情で日本に滞在するための資格です。
- 留学
- 対象者: 日本の大学、日本語学校、専門学校などに通う学生。
- ※「資格外活動許可」を取得すれば、週28時間以内のアルバイトが可能です。
- 家族滞在
- 対象者: 就労ビザなどで日本にいる外国人の「扶養を受ける配偶者や子ども」。
- ※留学と同様に、許可を取れば週28時間以内のアルバイトができます。
- 特定活動
- 対象者: 「特定活動には、ワーキングホリデーやインターンシップのほか、留学生の就職活動・転職活動(46号)、EPA介護福祉士候補者なども含まれます。」
まとめ:在留資格の申請は「事前の確認」が大切
在留資格の取得(変更・更新)は、本人の経歴だけでなく、受け入れる企業の経営状態や業務の必要性、さらには雇用契約書の内容まで厳しく審査されます。
「採用が決まったのにビザが降りなかった」「手続きに時間がかかりすぎて入社日に間に合わなかった」というトラブルを防ぐためにも、少しでも不安がある場合は、是非一度ご相談ください。

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